先日のレッスンで、思わず「えっ?」と驚いてしまう出来事がありました。
ある生徒さんの音色が、急にぐっと良くなっていたのです。
これまでの音ももちろん素敵だったのですが、その日は明らかに違いました。
音の深みが増していて、一つひとつの音の柔らかい伸びが心地よく、全体的にとても滑らかで、温かい気持ちになりました。
「最近の練習で何か変えたのですか?」と聞いてみると、
生徒さんは少し考えてから、こう教えてくれました。
「丁寧に、ゆっくり弾くようにしました。」
——それを聞いて、なるほど…!と同時に、実はもうひとつ驚いたことがありました。
私は音色の変化に感激していたのに、テンポがゆっくりになっていることには全然気が付いていなかったのです。
でも、後から思いました。
それだけ「音そのもの」が良くなっていたということなのだと。
テンポを落として丁寧に弾くと、
弓が弦を確実に捉えられるし、
指の動きにも余裕が生まれ、
一つひとつの音を聴いて確認しながら弾くことができます。
速く弾くことも難しいのですが、
ゆっくり弾くことも、実はそう簡単ではないのです。
均一な音色で弾こうと思ったら、ごまかしが効かないからです。
だからこそ、「丁寧にゆっくり弾く」ことは難しいし、基本練習でも欠かせないところなんですよね。
今回の出来事は、私にとっても大切な気づきになりました。
上達は、必ずしも大きな変化として現れるわけではありません。
ほんの少し意識を変えるだけで、音はこんなにも変わるのだと改めて感じました。
もし今、
「なかなか音が良くならないな」
「ちゃんと練習しているのに変化がないな」
と感じている方がいたら、ぜひ一度試してみてください。
いつもより、少しだけゆっくり。
そして、いつもより少しだけ丁寧な気持ちで。
その積み重ねが、気づいたときに大きな変化になっているはずです。
生徒さんの音に感激しながら、バイオリンの面白さを改めて感じたレッスンでした。
心も体も
元気が一番
今の自分そのままを「OK」と思えること。
力を抜いて、安心していられること。
音楽も、あなたに寄り添ってくれます。
バイオリンがうまくなることよりも、
音を通してふわっと笑顔になれることを大切にしています。
あなたのペースで、大丈夫です。
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