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好きなことを続けるための余白

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ここ一年ほど、自分の過ごし方について考える機会がたくさんありました。

気づけば毎日の予定がぎっしりで、朝早く家を出て、帰宅するともう夜。

その日のことを終わらせるだけで精一杯の日も少なくありませんでした。

休日になれば少し休めるかというと、そうでもありません。

買い物や掃除など、平日にできなかった家のことを片付けているうちに一日が終わってしまうこともありました。

本当なら、楽譜を整理したり、次の演奏について考えたり、楽器のメンテナンスをしたりする時間も取りたい。

けれどそれらは後回しになり、気づけば睡眠時間を削って深夜に取り組むこともありました。

移動中も頭の中では考え事が続いていました。

今すぐ答えが出るわけではないことを何度も考えたり、誰かとのやり取りを思い返したり。

当時は仕方なかったとはいえ、それが当たり前になっていました。

今振り返ると、心の中の余白もなくなっていたのだと思います。

 

そんな時期でも、私はバイオリンだけは続けていました。

演奏の機会があれば出かけ、レッスンも続けていました。

そうでないと、本当に毎日がキツイだけになりそうで。

でも今思うと、どこか「久しぶりに弾く」という感覚が続いていたように思います。

本来なら、日々の練習の中で少しずつ上達を感じたり、新しい発見をしたり、音楽そのものを楽しんだりする時間があるはずです。

けれど当時は、弾いてはいても、それは楽譜上の音符の音を出しているだけ、という感じでした。

  

今年に入ってからは、自分の時間や予定の入れ方を少し見直しました。

全部を引き受けなくてもいい。

無理を前提にするのはよくない。

自分の時間を残しておいてもいい。

そんなふうに考えるようになりました。

すると不思議なことに、新しいご縁や機会が少しずつ増えてきました。

レッスンのお問い合わせをいただいたり、演奏の機会をいただいたり。

以前からのご縁がつながることもありました。

もちろん偶然かもしれません。

でも私は、余白ができたことで見えるものが増えたような気がしています。

 

そして、バイオリンとの向き合い方も少し戻りました。

最近は、音階を弾いて、指を慣らして、少しずつ体と楽器をなじませてから曲に入る時間を取れるようになりました。

そうすると、以前のように「指が動かない」「弓がしっくりこない」といったことに意識を取られにくくなります。

気づけば、「どんな気持ちで弾きたいか」「どんな音が出したいか」に集中しながら弾ける時間が増えていました。

そして何より、練習の中で少しずつ上達を感じたり、音が変わっていくのを楽しんだりできるようになりました。

 

バイオリンの基本練習は大切だと言われます。

私も改めてその大切さを実感しています。

でも同時に思うのです。

基本練習を丁寧にできる余白もまた、大切なのだと。

 

この一年で学んだことがあります。

人との距離感。

考え方の違い。

自分ができることと、できないこと。

自分がしたいことと、そうでもないこと。

引き受けることと、手放すこと。

そして、自分で選ぶこと。

誰かの期待や周りの都合ではなく、自分がどうしたいのか。

それを何度も考えた一年でした。

 

そして、そのたびに戻ってきた答えがあります。

やっぱり私は、好きなことが好きだということ。

 

もしこのブログを読んでくださっている方がいたら、少しだけ立ち止まってみませんか?

最近、自分のための時間は取れていますか?

好きだったことを、楽しめていますか?

心や体は、ちゃんと休めていますか?

 

私自身、この一年で何度もそんな問いを自分に投げかけました。

そして今思うのです。

好きなことを長く続けるためには、技術や努力だけではなく、余白も必要なのだと。

 

バイオリンも。

音楽も。

そして人生も。

いつでも少しは余白を残しながらいられたらいいなと思っています。

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