こんにちは
お子さんの発達が気になるお母さんの味方
感覚チューニストのゆうです。
あなたはお子さんの発達が気になっていて、発達障がいのことについて調べたり、お子さんの様子を見守っていらっしゃるところでしょうか。
そのような中、感覚統合という言葉に出会われたのではないかとお察しいたします。
私も、発達の偏りや発達障がいのことについて勉強するうちに、感覚統合についても理解を深めていきました。
感覚統合について書かれている本を読んだ時には、結構大がかりで準備が必要な遊びや、体全体を大きく使った遊びなども紹介されていたので、あまり気乗りしなかった覚えがあります。
あなたも、そうではありませんか?
私の場合は、我が子の発達のことで何かと気を揉んで疲れを感じてしまうことも多かったので、本当になんの準備もいらなくて、家の中で出来て比較的静かにできる、感覚の統合の役に立つような遊びがいいな~と思っていました。
さらに、お金や時間がかかることも避けたい派だったんです。
あなたも、お子さんのお世話もあるし家事もあるし、今の生活リズムを変えてまで何処かに通うということも考えにくいのではないかと思います。
それならば!
今お手元にある絵本を使って遊んでみませんか?
お子さんの感覚統合を育てることに役立って簡単にできるので、是非おすすめです。
そこで今回は、感覚統合を育てる遊びを具体例で紹介!絵本を使ってできる簡単5選!というテーマでお届けしていこうと思います。
Contents
感覚統合を育てる遊びには絵本がオススメ
発達障がいのことや、お子さんの発達のことについて理解を深めていくと、感覚統合という言葉に出会う方は少なくないでしょう。
あなたも既にご存知のことと思いますので、少しだけ感覚統合についておさらいをしながら共通理解をしていきたいと思います。
それから、感覚統合を育てる遊びに絵本をオススメする理由についても、お伝えしてまいりますね。
感覚統合とは
まず始めに、「感覚統合とは」と題してお伝えしたします。
ご存知のように、私たちは五感で様々なことを感じ取りながら生活しています。
見たり聞いたり、嗅いだり味わったり、触ったり……。
そして常に、自分の手足体が今どの位置にあって、今自分はどういう状態にあるのかを察知して、瞬時に微調整もしてるのです。
自分の身の周りの状況を把握するには、視覚や聴覚からの情報も大きな助けになっていますよね。
自分の手足体がどこにあるのか、その輪郭を感じて把握するには、触覚の働きが必要不可欠です。
体のあちこににある関節の動きや筋肉の伸び縮みなどは、固有受容覚で感じ取っています。
それから、体の動きや傾き、体の動きのスピードなどについては、視覚で捉える景色の変化などから感じ取るほか、耳の奥にある前庭覚の働きも欠かせません。
そして、それら視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚・固有受容覚・前庭覚から入ってくる情報を分類したり整理しているのが、脳です。
脳からは、その場その時の状況に合わせて具合いい言動となるように、それぞれの感覚器官に指令が出されています。
その一連の働きが、常に途切れなく具合良く繰り返されているお陰で(私たちはそうと気にかけることは殆どありませんが)、今この瞬間も当たり前のように過ごせているわけです。
このように、全部で7つある感覚と脳の連携がうまく整っていることを、感覚統合というわけですね。
感覚統合を育てる遊びで大切なこと
次に、「感覚統合を育てる遊びで大切なこと」ということについて、お伝えいたします。
感覚統合を育てる遊びを考える時に大切なことは、何も難しいことではありません。
ずばり、楽しい!面白い!もっとしたい!という気持ちになります。
感覚は、人の成長発達とともに統合されていきます。
- その場その場に応じた感覚の調整や注意の向け方が出来るようになり……
- 自分の身体やその動きを把握して道具を使いこなし……
- 人とコミュニケーションをとったり勉強したりしながら……
- 周囲の状況をふまえた言動がとれるようになる!
赤ちゃんが大きくなっていく成長プロセスに重なりますね。
私たちも、そのような成長過程を通して自分でできることを増やし、自信や自尊心を高めてきたわけです。
そこには、やってみたい!わたし出来る!僕できた!というキラキラした前向きな気持ちがあったに違いありません。
楽しくない、面白くない、興味もない、どうでもいい……では、やってみようとも思わないし、達成感や向上心も得られませんものね。
感覚が統合されていく過程でも、同じように子どものチャレンジ精神が重要なのです。
チャレンジ精神が持てるかどうかのポイントは……ウキウキして笑顔になれて楽しい気持ちになれるかどうか、ということなのではないでしょうか。
感覚統合を育てる遊びに絵本を使う理由
3つ目に、「感覚統合を育てる遊びに絵本を使う理由」について、お話しいたします。
先ほどお伝えしたように、感覚の統合にはチャレンジ精神が必要だと、私は考えています。
そのためには、お子さんには楽しい気持ちで遊んで欲しいのです。
だから当然、あなたにもお子さんと一緒に、楽しく幸せな時間を共有していただきたいのです。
そのためは……。
- 特別な準備がいらない!出費がない!
- すぐ出来る!簡単!手間がかからない!所用時間が短くて済む!
- 正解がない!アレンジ自由!
- 片付けが簡単!激しくちらからない!
- 失敗がない!私ががっかりしない!……等々
私に必要だった条件を思い浮かべるわけです。
それら全ての条件がそろっているのが、我が家にとって私にとっては絵本でした。
感覚統合を育てる遊びで何かを使う場合には、ご家庭にある色々な物が使えるのですが、絵本はお子さんにとって身近で馴染みのある物なのではないかと思います。
そんなに何冊も必要ありませんし、内容も問いませんよ。
お子さんが、例えば絵本を1冊ちょっと動かしてくれただけでも、知らず知らず触覚や固有受容覚が大活躍しているわけですから、そのことについて声かけしてあげながら一緒に楽しく遊べたら大成功なのです。
私の場合は、途中で我が子が飽きてどこかに行ってしまっても、一緒に後片付けが出来なくても、目の前に広がっていた光景は絵本の読み聞かせをしてあげながら寝てしまった後の様子と、そう大差ありませんでしたよ!
ぜひ、感覚統合を育てる遊びに絵本を取り入れてみていただきたいと思います。
絵本を使って感覚統合を育てる遊びの具体例5選
いかがでしたか?
感覚統合について、また感覚統合を育てる遊びをする時に大切なことについても、改めて理解を深めていただけたでしょうか。
それから、絵本がオススメな理由についてもお分かりいただけたと思いますので、早速ここからは、絵本を使った遊びの具体例を5つご紹介していきたいと思います。
『並べて重ねてどっちが重い?』
まず始めの遊びは、「並べて重ねてどっちが重い?」です。
多くの場合、絵本はお子さんが自分で読んだり眺めたり、大人に読んでもらったりする物だと思います。
こちらの遊びでは、そのような絵本自体を使って、持ち上げたり移動させたりして重さを感じることが目的となります。
固有受容覚をおおいに使いますので、その様子について声をかけてあげながら遊びましょう。
使う絵本は、お好きな本でも、あまり手に取ることがない本でも、どんな絵本でもOKです。
「どっち(どれ)が大きいかな?」
「どっち(どれ)が厚いかな?」
などと、相談しながら一緒に考えて、並ねたり重ねたりしていきます。
絵本を静かに扱えたり、平行に移動させたり出来るのも、固有受容覚の働きのお陰です。
お子さんの様子を見逃さず、「すごいな~うまいな~上手だな~」と、大いに褒めてあげてくださいね。
「どっち(どれ)が好き?」
「どっち(どれ)を使う?」
などと、好きな方や可愛い方だけを選んで重ねていって、そうではない方の重さと比べるのも面白いですね。
お子さんには目をつぶってもらって、両手の上に本を乗せてあげて、「乗せたのは1冊かな?全部かな?」などと、分かりやすい重さを当てるクイズにしてもいいですね。
ここでは、正解できるかどうかや、正確さを追求することは重要ではありません。
お子さんが、答えにくかったり当てることが出来ないと面白くないし楽しくないので、色々と頭をひねってみてくださいね。
『見ないでめくって何ページ?』
次に、「見ないでめくって何ページ?」をご紹介します。
こちらは、主に触覚を使うことを意識した遊びです。
目をつぶって、タイミングを合わせて一緒にページ数を唱えながら、めくっていきましょう。
集中力も必要ですね!
1枚1枚紙をめくるタイミングを合わせながら、声を出すタイミングも合わせるのですから、高度ですよ!
途中、「ちょっと待って~!」などと、お子さんに手を止めて待ってもらうのもいいですね。
「お母さん、上手くめくれないよ~!」と、お子さんがスムーズに上手にめくれているのを感じられるような声かけがあるといいでしょう。
私のように手指の脂分が抜けてきて、カサカサになると本当にめくりにくくなるんですよ。
あなたはそうではないと思いますので、嘘をついて遊ぶことになってしまって楽しくありませんね。
その場合には、あなたは利き手ではない方でめくるとか、小指だけを使うとか、手のひらだけを使うとか、肘を使ったり……結構難しいですよ。
もちろん、お子さんと一緒に色々なめくり方をして楽しむのも良しです!
もしもお嫌でなければですが、足の指でめくってみるのも楽しいしおすすめです。
触覚だけでなく、普段から大活躍している足の固有受容覚などについても、コメントしてあげられますね。
『逆さから見ると何番目?』
では3つ目の遊び、「逆さから見ると何番目?」についてです。
こちらの遊びは、主に前庭覚、視覚、記憶力を使います。
例えば、お子さんが数字を10まで数えられる場合には、使う絵本は10冊以内がおすすめです。
まずは、1つ目にご紹介した遊びの流れで、それらの絵本を積み上げてみましょう。
そして、「○○(例えばお気に入りの絵本)が上から3番目にあるね~。」などと、お子さんと一緒に眺めながら確認します。
そうしたら次に、絵本に背を向けて後ろ向きに立って、両足の間から絵本を覗いてみます。
すると、上下逆さまになっているのが分かると思います。
「あれ~?さっきの絵本、上から何番目になったかな~?」と、クイズを出して数えてもらってもいいでしょう。
難しい場合には、腕を伸ばして指で触りながら、一緒に数えてもいいですね。
これを、目をつぶってやってみると……どうなるでしょう。
あなたも、一緒にやってみてくださいね。
目をつぶったまま絵本を指さししようと思っても、上下左右がアベコベになっているので、普段何気なく動かしている腕や手指が、思うようにコントロールできないのではないでしょうか。
両足の間から絵本を覗くのではなく、積まれた絵本の前で目をつぶって立ち、その場で右や左にちょうど1回転して、元の位置で止まれるかどうかという遊びも出来ますよ。
お子さんに同じく目をつぶってもらって、あなたが手を取りながら絵本の周りを歩くだけでも、感覚統合を使ったいい遊びになります。
元の位置に戻ったと思ったら、声をかけてもらうのです。
あなたが目をつぶって手を引かれる番になったらお分かりになると思いますが、視覚情報がなくなって結構難しいんですよ。
もしも、逆さになるのが好きではなかったり、気持ちが悪くなりそうなら、惜しむことなく!残念に感じることなく!止めましょうね。
感覚統合を育てる活動は、日々の遊びの中にもたくさんありますから、大丈夫ですよ!
『文字この絵ど~こだ?』
それでは4つ目に、「この文字この絵ど~こだ?」のご紹介です。
こちらは、主に視覚を使う遊びで、比べて見たりしながら目的の文字や絵などを探す遊びです。
絵本のページを開いて、あなたが言った文字や記号、挿絵や登場人物などを指さしてもらいましょう。
例えば先に、「”あ”を見つけてね!」と言っておいてから、あなたが指で文字や絵を指でなぞっていって、指先が”あ”の文字のところ指したら、お子さんに「あ」と声に出して言ってもらうのもいいですね。
その時に、手を叩くなどの決めておいた動作をしたり、全く別の単語(バナナでも靴下でもOK)を言うことにしても面白いですよ。
視覚も使う、記憶力も使う、見ている物と違う名前を咄嗟に言うなどと、だいぶん複雑なミッションになりますね。
でも実は、私たちは日々の生活のいたるところで、このような複雑なミッションを感覚統合によってこなしているわけなのです。
この文字や絵を探す遊びをする時に、頭の位置を動かさないで(頭を左右上下に動かさないで)、眼球(目の玉)だけをキョロキョロ動かして見つけると、見る力のトレーニング(ビジョントレーニング)にもなりますよ。
『どの絵本にあったかな?』
最後の5つ目の遊びは、「どの絵本にあったかな?」になります。
主に視覚、聴覚、記憶力などを使います。
あなたが、絵本の中に出てくる登場人物や物、登場人物のセルフなどを言ってみて、それがどの絵本に出てきたかを、お子さんに当ててもらいましょう。
日頃から何回も見て聞いて慣れ親しんでいる絵本でも、まだ内容を良く覚えていない絵本でも、どちらを使っても大丈夫なので、お好きな方で遊んでくださいね。
お子さんは、あなたが出すクイズの内容を聞き取って、これまでの記憶をたどって探し出してもらうわけです。
また、読んであげる前に「これから読む絵本からクイズを出すよ。」と伝えておくと、より集中して耳を傾けてくれることでしょう。
私が、我が子たちとよく読んだ絵本を見ずに、出てきたセリフなどを思い出しながらクイズを出すと、我が子たちの方が正確に覚えていて、私の怪しいセリフなどを修正しつつ答えてくれたこともありました。
好きな絵本の内容については、一語一句正確に覚えていたりして、我が子たちと私との記憶の内容や質などの違いを感じて、改めて子どもたちの記憶力に感心したものです。
あなたとお子さんは、いかがでしょうか。
あなたが、登場人物の絵やセリフを書いて、お子さんに見せてあげるようにすると、聴覚だけでなく視覚も頼りにしながら該当する絵本を探し出せますね。
紙や鉛筆などを使うので、ちょっと準備が必要ですけれど、あなたに余裕がある時などにいかがでしょうか?
あなたが文字や絵を記している間に、お子さんがお利口さんに待っていてくれたら、「辛抱強いね~。」などと、ぜひぜひ褒めてあげてくださいね。
感覚統合を育てる遊びについては、こちらでもお伝えしていますので、よろしければご覧くださいね。
⇒発達障がいがある子の運動には遊びが最適?感覚を使った具体例で解説!
⇒感覚統合を活かした遊びは幼児に最適!その理由と具体的な遊び3選
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、感覚統合を育てる遊びを具体例で紹介!絵本を使ってできる簡単5選!というテーマでお届けしてまいりました。
感覚統合を育てる遊びをする時に大切なことは、お子さんが楽しい!面白い!出来た!出来る!もっとしたい!というウキウキワクワクした気持ちです。
そのためには、一緒に遊ぶあなたの心からの笑顔や笑い声も、非常に大切な要素になります。
あなたも楽しめる内容になるよう、遊び方は自由にアレンジしてみてくださいね。
今回ご紹介した絵本の取り扱い方を含め、あなたとお子さんに合った方法で、「あ~楽しかった!またしようね!」となりますように!
それでは今回は、こちらで失礼いたします。
最後までお読みくださって、どうもありがとうございました。
感覚チューニスト ゆう
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