こんにちは
お子さんの発達が気になるお母さんの味方
感覚チューニストのゆうです。
あなたは、発達障がいがあるお子さんをどうやって褒めてあげたらいいのかと困っていらっしゃるのではありませんか?
かつて私も、「お子さんを怒らないで褒めてあげるといいんです。」と医師から言われたました。
はじめは、「怒らないで褒めればいいのか!」と簡単に思っていました……でも実はそう簡単ではなかったのです。
あなたも、そうお感じなのではないでしょうか。
お子さんを注意したくなるようなところばかりが目に付いてしまい、ついつい怒ってしまったり……。
何をどう褒めればいいのか……という前に、褒められるところが見つからない……とか。
具体的な褒め方が分かれば助かるのに……私は、そう思っていました。
あなたも、そうなのではありませんか?
それなら、ぜひ!ヴァイオリンの音もご紹介している、今回の記事をお読みになってみてください!
大丈夫、あなたも必ず褒め上手になれますよ!
それでは今回は、「発達障がいがある子どもの褒め方!五感と二覚に注目する具体例とは?」というテーマでお届けしてまいりますね。
Contents
発達障がいがある子どもを褒めてあげる時に大切なこと
発達障がいがあると自己肯定感が低いことがあるので、怒ったり怒鳴ったりして注意するのではなく、褒めてあげることが大切だと言われます。
自信がないところに追い打ちをかけることになってしまいますものね。
そこでまずは、お子さんを褒めてあげる時に大切な3つのことについて、一緒に考えてみましょう。
肯定的な表現でストレートに褒める
まず始めに、「肯定的な表現でストレートに褒める」ということです。
お子さんを褒めてあげる時には、肯定的な表現や前向きな言い方をしましょう。
また、お子さんが理解しやすいように、ストレートに!お子さんが知っている言葉で!褒めてあげましょう。
お子さんの年齢によっては、短かい単語で褒めてあげることも必要かもしれません。
あれこれと感想を交えながら長々褒めているうちに、何を言われているのか分からなくなってしまったり、飽きてしまったりするかもしれませんからね。
それに、何か他のことにも意識が向いていたり、早く他のことをしたいと思っているところだったり、疲れていたりする時などは、言葉をいっぱい並べて褒めてあげるよりも、笑顔で拍手してあげる方が伝わることもありますよ。
それから、「やっと出来たのね」「いったいいつになったら出来るようになるかと思っていたよ」などと、嫌みっぽい言い方はNGです。
お子さんによっては、否定的な言葉やこちらが思いもよらなかった言葉に敏感に反応して、心がグサッと傷ついてしまうこともあるからです。
中には、自分に自信がなかったりして、物事をマイナスに受け取ってしまい自分のせいにしがちなこともありますからね。
お子さんの様子をご覧になって、言い方が良くなかった!言い過ぎた!しまった!思ったら、すぐに謝ってあげれば大丈夫!
次からは、お子さんが「今自分は褒められている!」と分かるように心掛けてあげればいいのですから。
具体的な表現で伝わりやすいように褒める
次に、「具体的な表現で伝わりやすいように褒める」ということについて、お伝えいたします。
かつての私は、我が子たちを褒めるというと「スゴイ」「エライ」「じょうず」……くらいしか思い浮かびませんでした。
「誰の」「何が」「どう」スゴイのか!エライのか!……そういう具体的な表現が出来なかったのです。
いつも同じことしか言えないので、「自分はそこしか褒めるところがないのか……。」と思われやしないか、嬉しく思ってくれないのでは……という気がかりもありました。
きっと子どもの側からしても、あまりピンと来ていなかったのでしょうね……褒められてもそんなに嬉しそうな顔をしていなかったように思い出します。
あなたはいかがでしょうか。
私は、専門家から「具体的に褒めてあげましょう!」とアドバイスをいただいた時に、「その『具体的に』っていうのは具体的にどんなフレーズですか??」と質問を返したこともあったくらいです。
その時には、「子どもの様子を見えたまま言えばいいんだ!」と分かったつもりになって帰宅した覚えがあります。
ただいざ我が子を目の前にすると……「様子」ってどの様子?見えたままってどれ?どこ?いつ言えばいいの?と分からなくなり、結局これと言った確信がないままになってしまったのでした。
でも今なら、過去の私に補足して言ってあげられます!
「いつでもどんな時でも、その時々の子どもの様子について実況中継風に言い表して、褒め言葉を添えてあげればいいんだよ!」って。
ちなみに私が考える「実況中継風」というのは、ニュースなどで耳にする野球や駅伝などのスポーツ実況や、オリンピックの時の実況中継などをイメージしています。
今出来ていることもたくさん褒める
3つ目に、「今出来ていることもたくさん褒める」ということについて、お話しいたします。
あなたがお子さんを褒めてあげる時には、どんなことを褒めてあげていますか?
かつての私の中には、「褒める」というのは「我が子が誰かと比べて、もしくは何かと比べて秀でている時にすること」という思い込みがありました。
だから、「(前は出来なかったけれど今)○○が出来るようになった」「(私が我が子と同じくらいの歳の頃と比べて)○○が上手」
などという基準というか決まりみたいなものがあったのです。
だから、新しく褒めるようなことが毎日起こることもないし、褒めようとするといつもと同じ内容になってワンパターンになってしまうわけです。
時に、取って付けたようにわざとらしくなってしまったりもしました。
何かと比べて……誰かと比べて……というような条件があると、なかなかたくさん褒めてはあげられないのではないでしょうか。
「褒める」に値する出来上がりイメージみたいな状態に達していないと、「褒める」という気持ちになれないわけです。
そうではなくて、今既に出来ていることは勿論、ただ単にしているだけに見えること全てについて、褒めていいのです。
だって、生まれたばかりの時は、今出来ていることや日々自然にしていることの殆どについて、まだ全くそうではなかったのですから。
今のお子さんの様子や姿は、生まれて何年もかけて習得して出来るようになったことを一杯身につけている状態で、それらの成果が全部詰まっている一人の人の様子であり姿なのですよね。
そう思うと、褒めることしかない!と捉えられるので、たくさん褒めてあげられますね!
五感と二覚に注目して褒める具体例
いかがでしたか?
発達障がいがあるお子さんを褒める時に大切にしたいことについて、さらに理解を深めていただけたでしょうか。
それらを踏まえてここからは、あなたも今からすぐにできる五感と二覚に注目して褒める具体的な例をご紹介いたします。
五感と二覚とは
まずは、「五感と二覚とは」と題してご説明いたします。
「五感」については、「五感を使って遊ぼう!」とか「五感で感じよう!」などと、比較的よく耳にする言葉かと思います。
私は、発達障がい専門のカウンセラーの方から、感覚統合という考え方も学んだので、ここではそのことも踏まえながらお話しいたしますね。
私たちは普段何気なく食べたり飲んだり、料理をしたりスマホを操作したり、歩いたりお風呂に入ったり、仕事をしたり娯楽を楽しんだりしていますよね。
実はそれが出来ているのは、全部で7つある感覚の働きと、そこから得られた感覚の情報を脳がちょうど良く整理整頓してくれているからなのです。
7つの感覚というのは、感覚統合という考え方でいうところの、「視覚」「聴覚」「味覚」「嗅覚」「触覚」の五感と、「前庭覚」「固有受容覚」という二覚を合わせたものです。
五感は、目や耳、口や鼻、肌などの感覚器官のことですね。
前庭覚は耳の奥にある感覚器官で、身体の動きや傾き、スピードなどを感じとっています。
固有受容覚というのは、手足の状態、筋肉の伸び縮み、関節の動きを感じる感覚です。
そして、それら全ての感覚から得られる情報が脳に伝達され、瞬時に整理整頓され、それをもとに体の隅々にまで指令が出されるのです。
それぞれの感覚器官や脳の働きが一致団結して(統合)いるからこそ、私たちの心身の状態は具合よく保たれているというわけです。
私たちに備わっている五感と二覚は、とっても重要な存在なのですね。
五感と二覚に注目して褒めるとは
次に、「五感と二覚に注目して褒める方法とは」ということについて、お話しいたします。
私たち人には7つの感覚があるということ、そしてそれらは統合されているということ知って理解を深めていくうちに、私は過去の自分のことを思い出したのです。
一体我が子の何をどう褒めればいいのか……と、困ってしまっていた過去の自分に教えてあげたいと思ったのでした。
感覚器官の働きの様子は、目の動き(視覚)や手足の動き(固有受容覚)などのように、目で見て外から分かるものがあります。
一方外からは見えない感覚器官についても、全ての感覚は統合しているということが理解できると、どの感覚がどういう働きをしているのかということも想像できたりするわけです。
だから、我が子を目の前にした時には、7つの感覚がある体の部分の様子やそれらの連携の様子についてコメントすれば具体的に言える!と、気がついたのです。
私が見ていないところであった話を我が子がする時でも、その時に我が子の五感と二覚はどのような働きをしていただろうか……と、色々と想像することだって出来ます。
五感と二覚の働きとそれらの統合について理解できると、その様子についてコメントすることが簡単になるので、いくらでも具体的に褒めてあげることが出来るようになりますね。
五感と二覚に注目して褒めるメリット
では3つ目に、「五感と二覚に注目して褒めるメリット」について、お伝えいたします。
既に少しお伝えしてきましたが、五感と二覚の存在を知っていて注目することが出来ると、お子さんを褒める時にも大いに役立ちます。
非常に大きなメリットが2つある!と、私は考えています。
✿お子さんの様子のどこに!何に!注目して褒めたら良いのかが分かる
⇒(見方を変えると)お子さんの言動に対する否定的なコメントが減る
感覚の働きや感覚器官の様子などから、見えたまま考えられるままにコメントすることが簡単になります。
見えたまま考えられるままを言葉や文章にするので、自ずと肯定的な内容になるはずです。
✿お子さんの言動について、何がどうしたんだろうと考えられるようになる
⇒(見方を変えると)お子さんを怒りたくなる前にクールダウンする時間が持てる
お子さんの言動の理由についても考えられるようになるので、即褒められないまでも否定しないで済むようになりますね。
自然と、「怒る」「怒鳴る」さらには「注意する」というような行動より先に、あなたの頭の中にそのようなマイナス感情が浮かばなくなると思います。
いつどんな時のお子さんの様子についても、あれこれ具体的に前向きな気持ちでコメントしてあげることが出来るようになって、声をかける時はいつも「褒める」だけ!ということも夢ではありませんよ。
お子さんの五感と二覚に注目して褒める具体例
それでは最後に、「お子さんの五感と二覚に注目して褒める具体例」をお伝えいたします。
まずは、お子さんの「視覚」「聴覚」「味覚」「嗅覚」「触覚」「前庭覚」「固有受容覚」に注目してみましょう。
「視覚」見えているの?見えていないの?視線はどこに?何がどう見えているんだろう……。
「聴覚」聞こえているの?聞こえていないの?何がどう聞こえているんだろう……。
「味覚」味はする?しない?どういう味だと受け取っているんだろう……。
「嗅覚」匂いがするのかな?しないのかな?どんな匂いだって受け取っていのかな……。
「触覚」肌触りはいい?嫌な感じ?どっちでもなくてスルー?どう思っているのかな……。
「前庭覚」体の傾きは?動きは?速さは?どう感じとっているんだろう……。
「固有受容覚」手足の位置は?腕や足の曲げ伸ばしは?動きの様子はどうなっているかな……。
もうこれだけ注目するだけでも時間がかかりますし、「スゴイ」「エライ」などだけではない沢山の言葉が既に思い浮かぶことでしょう。
次に、それぞれの感覚の様子について、またはどれかとどれかの感覚の関係や連携の様子などについて、どうしてそうなっているんだろうと考えてみましょう。
そして、そのことについて褒め言葉を添えてあげればいいのです。
ではここで、下の写真の中の子どもの様子について、「~だから~しているのかな」と想像して褒めてあげましょう!
どの感覚についてでもいいのですが、例えば……
「何かいるの?だからじっと見ているの?集中力がスゴイな~!」
「(上半身の位置を保てていて)腕の力が強いね!」
「足をうまく広げたね!曲げ具合もい~よ~!」
もしも子どもに動きがあったとして……こんなのはいかがでしょうか?
「もしかして何か捕まえたの?今の動き早くて格好よかったよ!」
さて、このように五感と二覚に注目したり、それぞれの働きや動きなども掛け合わせていったら、一体何通りの褒めフレーズになるか!
もしかしたら、あれもこれも褒めたいことがいっぱい!何を先に褒めよう!……そんな贅沢な悩みを抱えることになるかもしれませんね。
五感と二覚や感覚統合については、こちらでも詳しくお伝えしていますので、よろしければご覧くださいね。
⇒子どもの発達と感覚統合の関係とは?具体的に分かりやすく解説!
⇒発達障がいがある子への声かけ!注意や禁止を減らせる3つの着目点!
⇒感覚統合と発達障がいの関係は?知って嬉しい子どもへのメリット5つ!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、「発達障がいがある子どもの褒め方!五感と二覚に注目する具体例とは?」というテーマでお届けしてまいりました。
お子さんの様子について、出来たか出来ていないか上手かそうでないかだけでなく、五感と二覚に注目するという新しい見方が出来るようになると、褒めてあげられることが多くなります。
いつ何をしていても、どんな様子でも、これまでは瞬間的に怒ってしまっていたことでも、褒めてあげられるようになりますね。
慣れるまでに時間がかかったとしても、毎日一つずつでも褒めてあげられれば、それが全部お子さんの心に届いて自己を肯定する源として蓄積されていきますから、大丈夫ですよ!
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それでは今回は、こちらで失礼いたします。
最後までお読みくださって、どうもありがとうございました。
感覚チューニスト ゆう
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