こんにちは
お子さんの発達が気になるお母さんの味方
感覚チューニストのゆうです。
こちらのブログでは、感覚統合と発達障がいとの関係を分かりやすく紹介しています。
感覚統合という考え方を知ると、これまでと同じお子さんの姿に新たな発見がいっぱい!
怒るどころか褒めたくなるはず!
詳しい続きはブログでお読みになってくださいね(*^_^*)
感覚統合って発達障がいとどういう関係があるの?
発達障がいという言葉は、近年だいぶん私たちの生活の中に浸透してきたように思います。
それを追いかけるようにして、感覚統合という言葉もチラホラ見聞きするようになってきましたね。
そこでまずは、感覚統合は発達障がいとどういう関係があるのかについて、お伝えいたしますね。
感覚統合とは
まずはじめに、「感覚統合とは」と題してお話しいたします。
感覚統合というのは、私たちの体にある感覚器官(感覚)や脳などが、常にそれぞれの働きをしながら連携し合っているお陰で、その場の環境やその時の状況に応じて、心地よく居られるように調整されていること(統合)、と私は捉えています。
私たちが身の周りの環境から何かを感じ取っている器官というと、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の5つが思い浮かびやすいかと思います。
五感によって、見たり聞いたりして情報を得たり、香りや臭い、味や触り心地、痛みや暑さや寒さなどの情報を得ていますよね。
これらの他に、感覚統合を考える場合は、前庭覚と固有受容覚という2つの感覚が追加されます。
前庭覚は、耳の奥にある感覚器官で、体の揺れや傾き、体が動くスピードや重力などの情報をキャッチしています。
平行感覚とも言うので、お聞きになってことがあるでしょう。
それから固有受容覚の方は、手足をはじめ体全体の状態や力の入り具合、筋肉の伸び縮みや関節の動きなどの情報を担当しています。
身体の内外から感覚刺激として入ってくる情報は、脳まで届いて適切に処理されます(脳の感覚調整機能)。
この働きによって、体のあちこち全ての動きがコントロールされているのです。
五感と二覚の働きと脳の連携のお陰で、私たちは周囲の状況の把握と、それを踏まえた行動が出来るようになっているというわけです。
感覚統合が行われている様子
次に、「感覚統合が行われている様子」についてお伝えいたしますね。
先ほどご紹介した感覚統合について、より具体的にイメージしていただけければと思います。
- 今私は、かれこれ1時間ほど台所の椅子に座って(固有受容覚)
- テーブルに置いてあるパソコンの文字を追っています(視覚)
- 隣の部屋からは、ずっとアニメの音声が流れてきていて、たまに子どもたちの楽しそうな笑い声が聞こえてきていますが、特に気になる程でもありません(聴覚)
- 途中スマホが鳴りました(聴覚)
- 私は、目の前のパソコンからスマホの方に頭の向きと視線を変え(前庭覚、視覚)
- スマホを注視し(視覚)
- 右のお尻を浮かして、左のお尻で踏ん張って、右手でテーブルの端を掴んで(固有受容覚)、体を左斜め後ろに出来るだけ伸ばして(前庭覚)、左腕もグッと伸ばしました(固有受容覚)
- 結局は間に合わなかったのですが、履歴が「0120……」だったので(視覚)、何かのセールスだろうと放置!
- スマホを元あった場所に戻そうと、また左後ろの方をクルッと向き(前庭覚)
- スマホを軽く放り投げ!(固有受容覚)
- カバンの上にスマホが無事着地するまで見届けて(視覚、固有受容覚)
- こちらの画面に意識を戻したのでした・・・。
この間、例えばガス漏れの臭いがするなどということはありませんでした(嗅覚)
反対に、美味しい匂いもしてこなかったし(嗅覚)
何かを口に入れて味わうこともありませんでしたね~(味覚)
感覚から入ってくる情報というと、動きや変化がある場合をイメージしたくなりますが、動きや変化がないということも、大変重要な情報の一つになってくるわけです。
また、私がスマホに意識を取られている間、テレビの音は同じ音量だったのに、私には聞こえてきていなかったように思い出します。
実際には存在していて、耳には入ってきていたはずなのに、脳がそれを「この音は今のあなたにとっては必要ない情報だよ」と、処理していたと考えられます。
以上のように、五感と二覚は常に情報収集をしていて、それらを脳が次から次へと整理して……うまく連携し合っているわけですね。
感覚統合によって子どもが出来ることは増えていく
それでは3つ目に、「感覚統合によって子どもが出来ることは増えていく」ということについて、お話しいたします。
子どもの感覚は、お母さんのお腹の中にいる時から休むことなくずっと、成長とともに統合されていきます。
首がすわり、寝返りをうち、ハイハイが出来るようになり、立っちが上手になり、べとべとになりながらも自分で食べて、歩いて走って転んで、一人で遊んでいたかと思ったらお母さんの姿を探して大泣きして、お友だちと遊んでケンカして、集団の中で運動したり勉強したり……。
成長とともに様々なことを経験し、何度も何度も繰り返し体験する過程で、感覚はバランス良く統合されていきます。
その結果、自分の力で出来ることがどんどん増えていき、自信や自尊心も高まっていくのです。
一方で、不快に感じることが多かったり、自分自身の体や心の具合を感じ取って丁度よく保つことに困難さを抱えていたら、本来は出来るはずのことまで出来ないままになってしまうでしょう。
人と比較されて嫌な思いをして、何で出来ないのかと注意されて悲しくなって、何事にも消極的になってしまうかもしれません。
その子の本当の笑顔や元気を見ることすら、出来ないのではないでしょうか。
それなら、過敏や鈍さをカバーしたり補ってあげたり!
苦手な動作や動きを、日頃の生活や遊びの中で少しずつ慣らしていってあげれば!
便利な世の中なのですから、便利グッズを味方にして、感覚全体のバランスを取っていくのも名案です!
子どもの感覚統合を考えることは、子ども自身が自分で出来ると感じられること、自信が持てること、チャレンジしたいという気持ちが持てることに繋がっていると、私は考えています。
お子さんの、出来た!嬉しい!もっとしたい!という笑顔を応援したいですね。
感覚統合がうまく行われていないのではと考えられる子どもの様子
では4つ目に、「感覚統合がうまく行われていないのではと考えられる子どもの様子」についてです。
こちらでは、感覚統合がうまく行われていないのではないかと考えられる様子の中から、主なものをご紹介いたしますね。
- 落ち着きがない
- 見る、聞く、触る、体の傾きなどから入ってくる刺激に敏感
- 感覚から入ってくる刺激に対して鈍さがある
- 不器用さがあったり、自分の行動を上手くコントロールするのが苦手
- 言葉のおくれがある
上のようなことがあると、次のように、対人関係や気持ちの面などにも課題をかかえることも考えられます。
- 友達とうまく関われない、楽しく遊べない
- 自分に自信が持てない(心理的問題、二次的問題)
いかがでしょうか。
感覚統合というのは、普段はこれといって特に意識することがないほど身近なことなのです。
でもだからこそ、それがうまく行われていないまま成長していった場合に、子どもの人間関係やチャレンジ精神にまで影響することがあるのですね。
発達障がいがあると感覚統合がうまく行われていないことがある
それでは最後に、「発達障がいがあると感覚統合がうまく行われていないことがある」ということについて、お話しいたします。
私は、発達障がい専門の心理士から感覚統合について学びました。
この方は、発達障がいについて常に最新の情報を勉強をされている方で、年齢問わず多くの、発達障がいがある方やその疑いがある方のカウンセリングをされています。
お話によると、『感覚統合がうまく行われていないと、感覚が過敏だったり鈍感だったりすることがある』とのことです。
また、『発達障がいがあると、しばしば感覚に敏感さや鈍感さがある』そうです。
簡単にまとめると、発達障がいがあると感覚統合がうまく行われていないこともある、ということになるのではないでしょうか。
それによって本人が困っていて、今置かれている環境での生活に支障がある場合、発達に関する各種検査の結果や本人の様子などから、医師が総合的に判断した結果「発達障害」と診断されることもある、ということになるかと思います。
反対に言うと、感覚統合という見方で捉えられた様子だけでは、発達障がいがある!ということにはならないわけですね。
感覚や感じ方というのは人によってそれぞれ違いますし、その違いがあるからこその素敵な個性ですものね!
あなたが感覚統合を知ることでお子さんが得られる5つのメリット
いかがでしたか?
感覚統合について、また、感覚統合と発達障がいの関係についても、理解を深めていただけたでしょうか。
それではここからは、あなたが感覚統合という考え方を知ることによって、お子さんが得られる5つのメリットについてご紹介いたしますね。
自分に苦手や不得意があることをあなたに分かってもらえる
それではまず1つ目に、「自分に苦手や不得意があることをあなたに分かってもらえる」ということについてです。
感覚統合とはどういうことなのかが分かると、人にはそれぞれの感じ方があるので、同じような経験や体験をしながら成長していても、物事の受け取り方や考え方に至るまで、あらゆることが千差万別になるのは自然なことだ、ということが良く理解できます。
お子さんの側からすると、お母さんであるあなたに、自分はお母さんとは違う感じ方をしていることがあるよ、それは苦手だったり不得意だったりすることかもしれないことなんだよ、と分かってもらえるわけです。
はじめから、お子さんだけの感じ方があるという見方をしてもらえるので、一人の人間として尊重してもらえるとも言えますね。
例えば、あなたとお子さんが同じ場所で同じような状況にあっても、これまでのあなたとはひと味違った思いや考えが、頭に浮かぶのではないかと思います。
「お店の中は暖房が効いているし、賑やかでウキウキするな~!」
「……あら?この子ったら、どうして不機嫌なの?……もしかして暑いのかも?うるさくて不快とか?疲れちゃったのかしら?」
お子さんの様子や、お子さんが言うことなどから、ご自分とは違う感じ方をしているのかもしれない、と考えやすくなるでしょう。
また、お子さんがあなたとは正反対の表現をされたとしても、すぐさま「それは違う」と思わずに、そこにお子さんの苦手や不得意があるのではないかと、色々と想像しやすくもなるはずです。
失敗やミスを頭ごなしに怒られる場面が減る
次は2つ目の、「失敗やミスを頭ごなしに怒られる場面が減る」ということについて、お話しいたします。
お子さんは自ら好んで失敗をしたいわけではないのに、意に反してそうなってしまった時に、それで怒られることが減るということです。
何故なら、どうして出来ないのかという理由を、感覚統合がうまくいっていないのかもしれないという見方で、探してもらえる可能性が高まるからです。
子どもに限らず大人にも、何か気になることがあると集中できないとか、ちょっとした変化が原因でいつもは出来ることが上手くいかない、ということはあります。
ミスや失敗をしないようにと集中すればする程、より多くのエネルギーが必要になるので、当然疲れ方も違うわけです。
それを知っていたら、決して頭ごなしに叱りつけたり、反射的に怒ったりという感情にはなれないと思います。
お子さんの様子をご覧になって、ふざけている!ズルをしている!集中していない!ふざけている!わざとだ!などという見方をする方が難しいくなるかもしれません。
「ダメ」と言いたくなる間に、「感覚統合でいうと……。」とワンクッション入るはずだからです。
ダメ出しをされたり、ケチを付けられたり、けなされたりばかりしていると、いつの間にか自分にあったはずの自信の量がグッと減ってしまうことってありますよね。
私は、自分以外の人から投げかけられた言葉や、その時に自分が受け取った解釈によって、自分はダメなんだと自分で自分を洗脳してしまっていた時期がありました。
人は人、自分は自分とそれなりに分かっているはずの私たち大人でも、自分に自信を持ったり自己を肯定するのが難しくなってしまうことがあるのですから、まだまだ純粋で素直な子どもなら、なおさらです。
だからこそ、お子さんを無闇に怒ってしまう場面が減るのは嬉しいことですね。
あなたに褒めてもらえる機会が多くなる
それでは3つ目に、「あなたに褒めてもらえる機会が多くなる」ということについてです。
どんな感覚がどう連携しているのか、またその集大成が今のお子さんの様子なのだと捉えることが出来るようになるので、自然と温かい目でお子さんを包んであげられるようになるでしょう。
お子さんは色々な場面できっと、あなたに「すご~い!できてる~!」と、褒めてもらえるのではないかと思います。
私は今でも、背丈が同じようになった我が子たちの体の動きのほか言葉を使った表現などについて、感覚統合という考え方のもと、大発見したような気持ちになると嬉しくなって褒めています。
すると、「何を今更そんな当たり前に出来ることを言ってくれちゃってさ!」と、呆れた顔をしますが……。
私が、無意識にそれが出来ていることがどんなに凄いことか説明すると、「なるほどね~」と納得して、まんざらでもない様子で笑顔でになりますよ。
また、発達障がいがあるお子さんの場合、抽象的な言い方よりも具体的な言い方の方が理解しやすい、ということがあります。
それもあって、ただ単に「すごい」「いいね」という褒め方ではなく、どこがどうすごいのか(いいのか)を具体的に褒めましょう、とよく言われます。
ただそれって、慣れていないと案外難しいと思いませんか?
「すごいからすごい!」「いいんだからいい!」という以上の表現をしようとしても、言葉に詰まってしまうのではないでしょうか。
それが、感覚統合という考え方を知っていると、どこがどういう風にいいのかについて、具体的に褒めてあげられるようになります。
「どこが」については、五感と二覚のどれもが連携しているので、褒めるところは沢山ありますね!
「どういう風に」についても、動きの有無やその具合について、または変化の様子について、その俊敏さでも丁寧さでも、大胆さでも繊細さでも、いっぱい見つけてあげられるでしょう。
苦手なことや不得意なことへの対処をあなたに考えてもらえる
次に4つ目の、「苦手なことや不得意なことへの対処をあなたに考えてもらえる」ということについて、お伝えいたします。
お子さんの様子を、感覚統合という考え方を通して見ることが出来ると、サボったり怠けたりしているのではないのかも……ふざけているわけでもなさそう……、と分かってあげられるようになります。
お子さんからすると、頑張って今の状態なんだよ!とか、これは苦手だけど努力している様子なんだよ!と、あなたに理解してもらえるので、その先を考えてもらえるわけです。
何か不快な刺激があるのかしら?
嫌だったり苦手なのかな?
お子さんの様子について、もしかしたら困っている様子なのかもしれないと想像してあげられれば、その原因や理由を見つけあげることが出来ますね。
その結果、どうしてあげたらいいのか、どうするといいのかと、対処や解決方法を探そうという思考になるはずです。
目の前で困っている我が子がいたら、どうにかしてあげたいと思いますものね。
人は自分が体感している具合ついて、自分以外の誰かと比べることが出来ません。
お子さんが小さいうちは特に、自分は今この状況で困っているのか困っていないのかも分からないし、他の人はどういう風な感じでいるのかも分からないと思います。
当然、苦手や不得意に対する対処も考えられないし、名案だって浮かばないでしょう。
お子さんは今は、あなたに色々と考えてもらうわけですが、大きくなるにつれて、それらをヒントに自分で考えたり工夫をしたりして、色々なことに対処出来るようになりますからね。
自分で出来ることが増えて自己を肯定しやすくなる
それでは最後に5つ目の、「自分で出来ることが増えて自己を肯定しやすくなる」ということについて、ご説明いたします。
「こんなに精一杯頑張っているのに……何だかみんな楽そうに出来ている……もうわたし(ぼく)疲れちゃうよ……。」
お子さんの今の状況がこんな感じだったら、自己を肯定するどころか、自分に自信が持てるようになるまでにも時間がかかると思います。
でもそれが、ちょっとした工夫や手立て、または少しの頑張りによって、自分がイメージする程に達成することが出来たら!
疲れも軽くなるし、達成感を感じる余裕も出てくるのではないでしょうか。
そうやって我が子は、自身への自信を増やしていっています。
あなたのお子さんも、自分でできることが増えれば、「出来た~」と、喜びや達成感がUP!
あなたに褒められることで、「いい気分~」と、嬉しさも満足感もUP!
自信に満ちたお子さんの笑顔が、あなたの目に飛び込んでくることでしょう。
私は、テフロン加工のフライパンを使った時に初めて、焦げずに中まで火が通ったハンバーグが作れたことを思い出します。
すごく嬉しかったし、私だってハンバーグを美味しい色に焼けるんだ!と、自分に自信が湧きました。
どうして出来ないのか、どうして難しいのか、どうして疲れるのか、……理由が分かって対処ができるのは、本当に助かります。
そんなに緊張したり頑張らなくても、失敗せず乗り切れるようになると、やる気も失せないで済みますし、本当に嬉しいです。
発達障がいがあるかどうか、またはその疑いがあるかどうかに関わらず、「自分、出来てる!」という気持ちは自信に繋がり、自分自身を肯定して好きになれる近道だと思います。
感覚統合については、こちらでも詳しくご説明していますので、よろしければご覧くださいね。
⇒子どもの発達と感覚統合の関係とは?具体的に分かりやすく解説!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、感覚統合と発達障がいの関係は?知って嬉しい子どもへのメリット5つ!というテーマでお届けしてまいりました。
感覚統合という言葉は、初めて聞くとなんだか難しそうな気がしますが、私たちの身に本当に近いところに存在しています。
お子さんがどんな様子のときでも、五感と二覚の働きや脳との連携などを想像してみると、「ダメ!」なんて怒りたくなった気持ちも、ス~ッ~と消えてしまいますよ!
あなたが感覚統合を知ることで、お子さんが得られるメリットは一杯あります。
あなたからお子さんへ、そしてお子さんからまたあなたへ、笑顔のリレーが生まれるでしょう。
既にお気づきかと思いますが、実は全部、お母さんである私たちにも嬉しいメリット!でしたね。
それでは今回は、こちらで失礼いたします。
最後までお読みくださって、どうもありがとうございました。
感覚チューニスト ゆう
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