発達障がいがある大学生の一人暮らしの準備とスタート

こんにちは
お子さんの発達が気になるお母さんの味方
感覚チューニストのゆうです。
発達障がいがある、あなたのお子さんは一人暮らしをして、ご実家から遠く離れた大学に通われるのですか?
もしかして、ご自宅にいる今は、家事のお手伝いなどは、あまりされていないのではありませんか?
これまでも、必要なものを買う時は、たいていあなたが一緒だったのではありませんか?
だからこそ、一人暮らしを経験することで最低限のことは自分で出来るようになって欲しい!という期待も膨らみますよね。
だけど一方で、お子さんが一人でやっていけるだろうかと、あなたは心配なのではないでしょうか?
私も、期待と心配が半々でした。
我が子に何かあっても、すぐに駆けつけられないかも……と思うと、不安も増しました。
あなたも、それで悩んでいるのではありませんか?
心配や不安があると、本当はお子さんに動いて欲しいのに、ついつい手を出したくなってしまいますよね。
でも大丈夫です、安心してください。
今回は、発達障がいがある大学生の一人暮らしの準備とスタートについて、お話ししていこうと思います。
Contents
発達障がいがある大学生の一人暮らしの準備
発達障がいがあるお子さんが、ご実家を離れて大学生生活を始めるとなると、反対するご家族やご親戚の方もいらしたのではありませんか?
そんな中、あなたはよく決心されましたね。
かつて私も、とても大変な思いをしましたので、あなたの勇気と頑張りに自分を重ねずにはいられません。
立派な門出を祝うためにも、あなたが全部準備してしまうのではなく、出来ればお子さんご本人に、一人暮らしに向けて主体的に動いて欲しいですよね。
そのためにまず、どんな準備が必要になるのか、私の経験を参考に考えてみませんか?
特に大きな問題もなく、一人暮らしを始めることが出来た事例として、ご紹介いたしますね。
準備1.アパートを探す
発達障がいがある大学生の一人暮らしの準備の1つ目は、「アパート探し」でしょう。
これについては、受験の際に配られる不動産関係のチラシや、入学手続きと一緒に入ってくる情報を参考に、お子さんと一緒に選んでいきましょう。
もしかするとあなたは、別にネットで検索したり、大学近くの不動産会社に直接電話して、少しでもいい条件の物件を探したくなるかもしれません。
だけど、お子さんの一人暮らしのスタートです。
なるべく、お子さんに主体的に動いてもらえるように、今のお子さんが手に負える範囲の探し方・決め方で進める方がいいと思います。
だから、いきなり膨大な量のネット情報の中から選ぶとか、はじめから直接電話でやり取りして情報を仕入れる、ということは難しい場合があると思うのです。
アパートを選ぶ際には、例えば「大学から近いところ」という条件を優先して探すのも、一つの手かもしれません。
「忘れものを取りに帰るかもしれないよね~?」
「初めての生活だから、だいぶん疲れるかも。行き帰りで疲れ過ぎちゃったら大変かな~?」
「大学が近ければ、講義がなくても学食でご飯が食べられるんじゃない?どうかしら?」
お子さんと、こんな話をしながら一緒に選んでみるのはいかがでしょうか。
お子さんの中でも少しずつ、新しい生活の中にいるご自分の様子を想像できるようになると思います。
準備2.引っ越し業者を探して引っ越し準備をする
次の準備は、「引っ越し業者を探して引っ越し準備をする」になります。
ここでも、お子さんに合った手順や方法で進めていってあげましょう。
あなたは、これまでに引っ越しを経験されたことはありますか?
いくつかの引っ越し業者と電話で話して、荷物の量を伝えたり見積もりをもらったり、希望の日程などを調整していくことになります。
ここは是非、お子さんの目や耳にも入れながら、一緒に進めていって欲しいと思います。
スマホのスピーカー機能を使って、お子さんがあなたと一緒に引っ越し業者に電話をしてみるのはいかがでしょうか。
はじめは例えば、
「こんにちは。引っ越しを考えています。初めてで良く分からないので、母に変わります。」
というところだけを、お子さんの出番にしてもいいと思います。
その後は、あなたと引っ越し業者のやり取りを、近くで聞いてもらうのです。
何軒か目、または何回目かには、お子さんが自分から質問する場面も出てくるかもしれませんよ。
引っ越し準備の際には、お子さんが引っ越し先で整理整頓に困らないようにするために、梱包の工夫などをされるのもいいでしょう。
それも合わせて、次のところで詳しくお伝えしてまいりますね。
準備3.新生活に必要なものは揃えておく
それでは次に3つ目の、「新生活に必要なものは揃えておく」について、お伝えいたします。
こちらは、先ほどの終わりで触れた、お子さんが引っ越し先で整理整頓に困らないようにするための工夫にも関係してきます。
まずは、そこから、お話ししようと思います。
例えば、服は衣装ケースのまま、食器は(割れないようにして)100均などで手に入るプラスチックボックスに入れた状態のまま、送ってしまうのです。
すると、何をどこにしまったらいいか迷ってしまう……という段階を、減らすことができます。
梱包を開けたら、そのまま部屋のどこかに置けば完了です。
置く場所について迷うようなら、前もって見当しておくのもいいでしょう。
例えば、アパートの部屋の見取り図の上に、衣装ケースに見立てて切った紙を、パズルのようにして置いてみたりして検討しておくのです。
私たち親子の場合は、我が子の希望もあり、引っ越し前にできるだけ多くの準備を済ませておくことで、新生活は我が子一人でスタートさせることができました。
その分、送料はそれなりに高くはなりましたけれど……。
ただそこを、引っ越し初日から始まる大変さに備えた、「大丈夫、どうにかる」という安心への投資だと捉えるてみてもいいのではないか、ということです。
お子さんの疲れ具合や入学までの日程を考えて、とうざの食べ物やトイレットペーパーなどの日用品等々までも、引っ越し前に購入して送ってしまう手もあるのです。
あなたやご家族の希望も伝えながら、色々な選択肢の中から、お子さんがどうしたいのかを中心に選択していって欲しいと思います。
あなたやご家族に任せるのではなく、お子さん一人で出来ることを増やすチャンスです!
それが、お子さんの成功体験の一つになる、ということも是非覚えておいていただきたいと思います。
安心して一人暮らしをスタートしてもらうには?
さあ、新生活の準備ができました。
アパートを探して、引っ越し業者に引っ越しを頼んで、必要なものを揃えて、いよいよ新生活がスタートします!
大学生になるお子さんは、門出の日にご実家を出発するところから、新生活が始まるわけです。
安心できる一人暮らしを、順調にスタートできるように、応援したいですね。
色々と余計な心配をしないで済むためにも、衣食住や心身の健康管理にも備えていただきたいと思います。
ここからも、私たち親子の経験を事例としてご紹介してまいります。
是非、お子さんと相談しながら状況に合わせて、応援の準備をすすめていってくださいね。
お子さんのSOSはいつでもキャッチしよう
まず、1つ目をご紹介しますね。
お子さんには、是非とも安心した気持ちで、一人暮らしをスタートしてもらいたいので、「お子さんのSOSはいつでもキャッチしよう」と、心がけてあげましょう。
まだまだ慣れないアパートの部屋から、これまた慣れない大学に通い、いつでもどこでも、部屋の中でも外でも、立ち向かっていくのは「自分」しかいない生活になるわけです。
もしかしたら、それまでは一人で簡単に選択できていたことすら、頑張らないと決められないような心境になるかもしれません。
だからこそ、いつでも「大丈夫!いざとなったら聞けばいい!」と、あなたやご家族を頼れるようにしてあげて欲しいんです。
「安心」という気持ちの余裕があるだけで、体の疲れ具合も大きく変わり、心身の健康に良い影響を与えるはずです。
たった一人で、何かの手続きや買い物をするのが不安だったら、電話やビデオ通話などを使って、あなたが一緒に付いていってあげてもいいと思います。
いざとなったら、
「すみません、詳しいことが分からないので、実家の者に代わっていいですか?」
と言えばOK!と思えれば、その不安も軽減されるでしょう。
私の場合は、電話口でスタンバっていたのに、「結局、私の出番はなかったね~。」ということもありましたよ。
はじめのうちは、
「掃除機の紙パックって交換するの?」
「そういえば洗濯してない……。いつするの?洗濯網って何に使うの?」
などなど、あなたにとっては知っていて当然と感じることについて、SOS電話がかかってくるかもしれません。
そんな時にも是非、「分からない」→「聞いた」→「分かった」→「自分で出来た!」という流れに持っていってあげてくださいね。
お子さんの選択に柔軟に対応しよう
次は2つ目の、「お子さんの選択に柔軟に対応しよう」についてです。
先ほど、お子さんの安心のために、お子さんのSOSはいつでもキャッチして欲しいと、お話しいたしました。
その上で、お子さんが実際にはどんな解決策を選択するかについては、お子さん自身の判断を尊重していくのがいいと、私は考えています。
何事も、自分で選んで決めたことであれば、実行する意気込みも高まるに違いありません。
また、もしも思うようにいかなかったとしても、誰かのせいにはできませんよね。
きっと、次に自分で選択実行する時の参考として、大いに生かしていってくれることでしょう。
その中には例えば、
・冷蔵庫などの家電を全部揃えて、なるべく自炊をする!
・電子レンジと電気ポットでインスタント食品を活用して、週5日はお惣菜購入!
・自炊はひとまず考えずに、学食とコンビニなどを利用!
などと、色々な選択肢があっていいと思うんです。
あなたは、「本来は必要ないかもしれない縛り」と「自分がしたいことや出来ること」の板挟みで、余計なストレスを感じることはありませんか?
私は、我が子が出来る範囲で選択すればOKと思って、そのスタートを見守りました。
すると、家族や親戚の心配をよそに、自分で出来ることがどんどん増えていきました。
もしかしたら、あなたにとっての一人暮らしのベストノウハウを、お子さんに駆使してもらうのは、後からでも遅くはないのかもしれませんね。
お子さんが頼れる人材を確保しよう
それでは最後に、3つ目の「お子さんが頼れる人材を確保しよう」について、お話しいたします。
これは、お子さんの一人暮らしを、ご本人だけではなくあなたも安心してスタートするために、是非とも必要なことではないでしょうか。
障がいの種類や手帳の有無にかかわらず、ご本人やご家族が頼れる先として、全国の市町村に基幹相談支援センターというところがあります。
お子さんの支援のために、総合的な相談支援を行う拠点で、必要な関係機関と連携している中核的な役割を果たしてくれています。
実際には、社会福祉法人や社会福祉協議会、NPOなどによって実施されているようです。
その設置数は、徐々に増えていっているようですが、お子さんがお住まいになる市町村の福祉を担当している相談窓口で、確認をしてみてください。
障がいがあって、生活全般のことで心配や困ったことがあるかもしれない場合には、予め連絡して相談にのってもらっておく価値は、十分あると思います。
・引っ越し先地域のことで分からないことや、気候に合った服装についてアドバイスが欲しい。
・家族以外の人の助けを借りて、自分に必要な買い物や手続きをしたい。
・大学側との相談の間に入ってもらいたい。
など、何でも相談にのっていただけるでしょう。
相談してもいいかどうか判断に迷う時には、遠慮なく質問してみたらいいと思います。
実際に、私たち親子に対して、「好きな人を探してほしいとか、結婚相手を探してほしいということ以外なら、何でも相談してくださいね。」と応じてくださったスタッフの方もおられました。
お陰さまで、我が子だけでなく私まで、大いに安心した記憶があります。
このように、障がいがある大学生を支援してくださる体制は整っていますから、お子さんに合った一人暮らしが期待できますね。
支援先については、こちらでも詳しくお伝えしていますので、よろしければご覧くださいね。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、発達障がいがある大学生の一人暮らしの準備とスタートについて、お話ししてきました。
発達障がいのあるなしに関係なく、大学生の一人暮らしにどう備えて切り抜けていくかは、お子さん一人一人によって違うでしょう。
だから、どんな手順で何を準備して備えていったらいいかは、全く同じではないわけです。
でも、今出来ないことが、ご実家を出ても出来ないかどうかは未知なのです。
どうすると、お子さん一人で安心して暮らしていけるかを考えて、相談にのってあげて欲しいと思います。
そうすることで、お子さんは自分に合った方法を選択しやすくなるに違いありません。
未知の世界を開拓しようとしている、頼もしいお子さんを、存分に応援してあげてくださいね。
それでは、今回はこちらで失礼いたします。
最後までお読みくださって、どうもありがとうございました。
感覚チューニスト ゆう